頑張るパパママの薬のみかた

現役薬剤師は頑張るパパママのつよーい味方

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

妊婦はカフェインを避けるべきか

カフェインの過剰摂取は胎児への影響があるとして、妊婦が避けるべき成分の一つとして広く認識されています。 でも妊婦でもコーヒーの1杯や2杯、飲みたいと思うときもありますよね。今回は、妊婦に対するカフェインの許容量をまとめてみたいと思います。 各…

妊娠中に風邪をひいちゃったかも⁉薬を飲んでも大丈夫?

風邪というのはウイルス性の感染症です。ウイルスと細菌は全くの別物ですから、細菌に対して働く抗生物質や抗生剤、抗菌剤という薬は風邪には効きません。一般的に風邪の治療は薬に頼るのではなく、自身の免疫でもって治るのを待つということが原則になりま…

薬ではわからない、でも処方せんでわかる ~骨ベーチェット病編~

骨ベーチェット病は原因不明の骨の病気です。珍しい病気で、患者数は国内に数百人程度と言われています。骨ベーチェット病は珍しい病気ですが、使用されている薬は珍しいものは多くありません。むしろ、薬剤師として仕事をしていると、普段よく目にする薬が…

尿中の糖を増やしちゃう糖尿病の薬

糖尿病薬の一つにSGLT2(エスジーエルティーツー)阻害剤に分類される薬があります。この薬は特徴として、尿中の糖分を増やす作用があります。 糖尿病と診断する時には血液中の糖の量である「血糖値」を重視するのですが、糖尿病という病気の名は「尿中に糖…

大人も怖いボツリヌス食中毒

多くのウイルスや細菌に対して、エタノール(アルコール)は消毒効果が認められていますが、エタノールでは殺菌効果が期待できないものがあります。その代表例がボツリヌス菌です。以前の記事で乳児に蜂蜜を食べさせてはいけないということを書きました。そ…

妊婦にもときとして薬を。~つわり~

つわり、妊娠悪阻は妊娠初期に悪心・嘔吐、食欲不振などの消化器症状として出現します。 原因は解明されていませんが、急激なホルモンバランスの変化が原因だと言われることもあります。また、ちょうど催奇形性など胎児への毒性が顕著に顕れる時期ですから、…

誤嚥を予防する薬~現役薬剤師のひとりごと~

食べ物や飲み物、あるいは唾液などは飲み込むと食道を通って胃に流れますが、誤って気管に入ることがあります。これを誤嚥と言います。誤って気管に入りそうになった場合、通常は咳などの生体反応により吐き出されます。 誰しもが、食べ物が誤って気管に入っ…

【薬剤師向け】リファンピシンは食後でもOK

リファンピシンは結核の治療薬として古くから使われる薬です。実は、昔からリファンピシンは食前に服用しなければならないと言われてきました。薬剤師の国家試験でも食前に服用する薬の代表例の一つとして、問われることの多い薬でした。しかし、最近では食…

朝起きたらまず薬!~ビスホスホネート~

薬は一般的に食後に飲みましょうというものが多いのですが、実は起床時に服用しなければならない薬があります。その代表例は骨粗鬆症などの治療に用いられるビスホスホネート系と分類される薬です。今回はこのビスホスホネート系の薬剤についてどうして起床…

カルシウムを摂ればいいってもんじゃない

骨粗鬆症にはカルシウム!という認識。正しいのですが、時には控えた方がよい場面もあります。その一つは骨粗鬆症の薬を飲んでいる場合です。 骨粗鬆症の治療薬には様々なものがあります。ここではそれぞれの作用機序などについて詳細は省略しますが、以下の…