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カルシウムを摂ればいいってもんじゃない

骨粗鬆症にはカルシウム!という認識。正しいのですが、時には控えた方がよい場面もあります。その一つは骨粗鬆症の薬を飲んでいる場合です。


骨粗鬆症の治療薬には様々なものがあります。ここではそれぞれの作用機序などについて詳細は省略しますが、以下のように分類されます。

カルシウム製剤
  アスパラCA® など
活性型ビタミンD3製剤
  アルファカルシドール(アルファロール®、ワンアルファ®)
  エルデカルシトール(エディロール®)         など
女性ホルモン薬
  エストラジオール (ジュリナ®)           など
ビタミンK2
  メナテトレノン(グラケー®)
ビスホスホネート薬
  アレンドロン酸ナトリウム水和物(ボナロン®、フォサマック®)
  リセドロン酸ナトリウム水和物(ベネット®)      など
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)
   ラロキシフェン塩酸塩(エビスタ®)         など
カルシトニン製剤
  エルカトニン(エルシトニン®)            など
副甲状腺ホルモン薬
  テリパラチド(フォルテオ®)             など
モノクローナル抗体製剤
  デノスマブ(プラリア®) など
その他

基本的にはこのうち、カルシウム製剤もしくは活性型ビタミンD3製剤副甲状腺ホルモン薬を使用中の場合はサプリメント等で過剰にカルシウムを摂取することは避けるべきです。高カルシウム血症や高カルシウム尿症を呈する危険があるからです。

逆に低カルシウム血症になりやすく、カルシウム製剤などを併用しなければならないものもあります。

骨粗鬆症にはカルシウム! 間違いではありませんが、薬を服用している際には注意が必要な場合もあります。健康食品やサプリメントであっても服用する時には医師や薬剤師に必ず相談するようにしましょう。