妊婦にもときとして薬を。~つわり~
つわり、妊娠悪阻は妊娠初期に悪心・嘔吐、食欲不振などの消化器症状として出現します。
原因は解明されていませんが、急激なホルモンバランスの変化が原因だと言われることもあります。
また、ちょうど催奇形性など胎児への毒性が顕著に顕れる時期ですから、有害なものを排除しようとする生体防御反応であるとも言われています。
妊娠中期以降も続くことはほとんどありません。一時的なものとはいえ、つわりは妊婦にとって辛い症状ですから、必要な場合は薬を使用することもあります。
今回はつわりに使える薬についてまとめてみたいと思います。
妊娠悪阻に対する治療薬
つわりそのものを治す薬というものは残念ながらありません。
対症療法が基本となります。
まずは心身の安静です。
食事は一度にたくさん食べずに少量を何回にも分けて摂りましょう。
水分摂取も重要です。
おさまらない場合は、制吐剤、いわゆる吐き気止めなどの内服薬を使用することが多いです。
●メトクロプラミド(プリンペラン®)
昔から使われる薬で胎児への悪影響はほとんどないと言われています。
妊婦に対する制吐剤としてよく使用されています。
さいごに
妊娠中の薬の服用について、妊婦本人や家族が否定的な場合があります。
しかし、妊婦が健康で元気に過ごすことが胎児の健康な成長に繋がるとも考えられます。
あまり無理をせず、薬に頼る場面があってもよいと私は思います。
もちろん、使用が推奨されない薬もありますから、薬の使用については必ず医師や薬剤師に相談しましょう。