サリドマイドから米国を救った人物とは

サリドマイド事件とは1950年代末から1960年代初めに世界中で多くの胎児がサリドマイドという医薬品の副作用による被害を受けた薬害事件です。被害を受けた胎児の多くは死産、あるいは四肢や聴覚、臓器に障害をおって生まれてきました。日本でも約千人が被害…

妊婦はカフェインを避けるべき?

カフェインの過剰摂取は胎児への影響があるとして、妊婦が避けるべき成分の一つとして広く認識されています。 【各国で推奨されるカフェイン許容量】 ○世界保健機関(WHO) → 胎児への影響は未確定でありますが、妊婦にはコーヒーをはじめカフェインを含む飲…

妊婦の風邪

風邪というのはウイルス性の感染症です。ウイルスと細菌は全くの別物ですから、細菌に対して働く抗生物質や抗生剤、抗菌剤という薬は風邪には効きません。一般的に風邪の治療は薬に頼るのではなく、自身の免疫でもって治るのを待つということが原則になりま…

骨ベーチェット病

骨ベーチェット病は原因不明の骨の病気です。珍しい病気で、患者数は国内に数百人程度と言われています。骨ベーチェット病では破骨細胞と骨芽細胞の療法が過度に活性化し、骨の分解と再構築が著しく亢進しています。このように骨の代謝が著しく亢進すること…

尿中の糖を増やす薬

糖尿病薬の一つにSGLT2(エスジーエルティーツー)阻害剤に分類される薬があります。この薬は特徴として、尿中の糖分を増やす作用があります。糖尿病と診断する時には血液中の糖の量である「血糖値」を重視するのですが、糖尿病という病気の名は「尿中に糖が…

ボツリヌス食中毒

世間を賑わしているコロナウイルスはエタノール(アルコール)による消毒が有効と言われています。多くのウイルスや細菌に対してエタノールは消毒効果が認められていますが、エタノールでは殺菌効果が期待できないものがあります。その代表例がボツリヌス菌…

妊婦にもときとして薬を。

つわり、妊娠悪阻は妊娠初期に悪心・嘔吐、食欲不振などの消化器症状として出現します。原因は解明されていませんが、急激なホルモンバランスの変化が原因だと言われることもあります。また、ちょうど催奇形性など胎児への毒性が顕著に顕れる時期ですから、…

誤嚥を予防する薬

食べ物や飲み物、あるいは唾液などは飲み込むと食道を通って胃に流れますが、誤って気管に入ることがあります。これを誤嚥と言います。誤って気管に入りそうになった場合、通常は咳などの生体反応により吐き出されます。誰しもが、食べ物が誤って気管に入っ…

リファンピシンは食後でもOK

リファンピシンは結核の治療薬として古くから使われる薬です。実は、昔からリファンピシンは食前に服用しなければならないと言われてきました。薬剤師の国家試験でも食前に服用する薬の代表例の一つとして、問われることの多い薬でした。しかし、最近では食…

ビスホスホネート

薬は一般的に食後に飲みましょうというものが多いのですが、実は起床時に服用しなければならない薬があります。その代表例は骨粗鬆症などの治療に用いられるビスホスホネート系と分類される薬です。 <ビスホスホネート系製剤の代表例> ・アレンドロン酸ナ…

カルシウムを摂ればいいってもんじゃない

骨粗鬆症にはカルシウム!という認識。正しいのですが、時には控えた方がよい場面もあります。その一つは骨粗鬆症の薬を飲んでいる場合です。 骨粗鬆症の治療薬には様々なものがあります。ここではそれぞれの作用機序などについて詳細は省略しますが、以下の…

はじめてのお薬

生まれたばかりの新生児はビタミンKが欠乏状態になりやすいと言われています。ビタミンKは胎盤移行性が悪く、出生時に体内に備蓄される量が少ないことが多いのです。加えて、母乳中に含まれるビタミンKも少なく、また、腸管吸収が悪いこと、新生児ではビ…

妊娠中のワクチン接種

●インフルエンザワクチン日本のインフルエンザワクチンの添付文書には妊婦への投与は予防接種上の有益性が危険性を上回る場合のみ接種することとされています。同時に、小規模ながら、接種により先天異常の発生率は自然発生率より高くはならないという報告が…

アスピリンってピリン系?

「アスピリンはピリン系ですか?」「ピリン系でアレルギーがあるのにアスピリンを飲んでもいいのですか?」こういった問い合わせを受けることがあります。答えとしては、アスピリンはピリン系ではありません。名前が似ているので、勘違いをされる方もいます…

先発品のような後発品

ジェネリックという言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。どこかの製薬会社のCMでもこの言葉が流れていましたね。ジェネリック医薬品というのは、つまりは後発医薬品と言われるもので、先発医薬品の特許期間が終了した後に、先発医薬品と有…

Clostridioides(Clostridium) difficile感染症(CDI)の治療

Clostridioides (Clostridium) difficile とは・・・ (クロストリディオイデス(クロストリジウム) ディフィシル)・芽胞を形成する偏性嫌気性グラム陽性桿菌 ・腸内の常在菌のひとつ ・多くの抗菌薬に耐性 ・トキシン産生株と非産生株がある Clostridioides…

イソニアジド

イソニアジド(イスコチン®)は抗結核薬として古くから使われる薬です。今でも結核治療には欠かせない薬です。 今回はこのイソニアジドについてまとめてみたいと思います。 ★イソニアジド(イスコチン®)★適応:肺結核 およびその他の結核症 用法用量:1日量…

潜在性結核感染症(LTBI)

潜在性結核という言葉を聞いたことはあるでしょうか。結核という病気は発病すると人に感染させるリスクがある病気です。潜在性結核感染症はこの結核には感染しているものの発病しておらず、人に感染させることがない状態をいいます。結核に特徴的な咳などの…

しゃっくりに効く薬

吃逆(きつぎゃく)、すなわち、しゃっくりは誰もが経験したことがあるものではないでしょうか。しゃっくりは横隔膜の痙攣であるということも聞いたことがある人もいるでしょう。多くの場合、しゃっくりが出たからといって心配する必要はありません。薬も必…

ドライシロップ

ドライシロップという言葉を聞いたことがあるでしょうか。子どもの粉薬などの名前をよく見てみると「○○○ドライシロップ」と標記されたものがあります。ドライシロップとはどのようなものをいうのでしょうか。今回は、このドライシロップについてまとめてみた…

簡易懸濁

簡易懸濁という言葉を聞いたことはあるでしょうか。病院などの医療機関や、介護施設では「簡易懸濁」という言葉は当たり前に使われるようになってきましたが、世間一般に知られているかというと現状はそうではないかもしれません。 医療機関ではご飯が口から…

水なしで薬を飲んでいい!?

薬は水や白湯で服用することが基本です。水なしで薬を飲んではいけないと言われたことがある人も多いでしょう。 しかし、最近では水なしで飲める薬が登場しています。薬の名前が「○○OD錠」というように名前にODとついたものがあります。これが、剤型の工夫に…

乳児に蜂蜜。ダメ!ぜったい!

乳児に蜂蜜を食べさせてはいけない、ということを聞いたことがある人は多いかもしれません。今回はどうしてダメなのかをまとめていきたいと思います。 発症する病気 乳児ボツリヌス症 病原菌 蜂蜜に含まれるボツリヌス菌 (加熱したとしても芽胞は死なないた…

たかが湿布、されど湿布

妊娠中や授乳中に注意が必要な薬が多々ありますが、実は湿布剤にも注意が必要なものがあります。みなさんも、家に余っていた湿布を腰痛や肩こり、筋肉痛、あるいは足首をひねった時などに自己判断で使った経験があるのではないでしょうか。しかし、実は妊娠…

日本脳炎ワクチンが足りません

日本脳炎ワクチンを製造している2社のうち、1社のワクチンの製造が一次停止した影響を受けて、2121年度の特に前半に、ワクチンの供給量が大幅に減少する見込みとなりました。このため、4回接種のうち、1期の2回(1回目および2回目)の接種を優先するよう2021…

吐き気止めで高血糖

オランザピンは統合失調症やうつ病の薬として有名ですが、近年では吐き気止めとしての効果を期待して使用されることが増えています。 しかし、糖尿病のある方には使用できない薬です。 今回は、このオランザピンについてまとめてみます。 オランザピンについ…

高コレステロール血症に注射剤

PCSK9阻害薬とは。 脂質異常症に使用される薬の一つにPCSK9阻害剤というものがあります。2021年1月現在、国内で使用できるこの分類の薬剤はエポロクマブ(レパーサ)とアリロクマブ(プラルエント)があります。 ●作用機序肝細胞の表面にあるLD…

フェジン®をブドウ糖液で希釈する理由

鉄分の補給は経口が原則ですが、経口鉄剤が投与できない場合に注射剤が用いられることがあります。そこで登場するのが、注射薬の鉄剤であるフェジン®静注です。 フェジン®の添付文書を確認すると・・・ 【適用上の注意_希釈時】 pH等の変化により配合変化が…

食後と食直後

薬をもらった時に服用のタイミングが必ず薬の袋には書かれているはずです。多くの場合、「1日3回毎食後」や「1日1回朝食後」などのように「食後」の服用指示が多いと思います。 しかし、たまに「1日3回毎食直後」や「1日1回朝食直後」といったふうに「食直後…

市販薬ロキソニンSと処方薬ロキソニンの違い

頭痛や生理痛などに対して、薬局やドラッグストアで痛み止めを購入する人は多いでしょう。有名な市販薬の一つに【ロキソニン®S】という商品がありますが、実は病院で処方してもらう【ロキソニン®】という薬もあります。この処方薬のロキソニン®を使用したこ…