頑張るパパママの薬のみかた

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妊婦が【みずぼうそう】に感染したら胎児に影響するって本当!?

水痘(すいとう)」というと聞き慣れないかもしれませんが、「みずぼうそう」というと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。「水痘」はいわゆる「みずぼうそう」のことです。

 

「妊娠中に、みずぼうそうにかかるのは良くない」という話を聞いたことはありませんか?

実は妊娠中の女性が初めてみずぼうそうに感染すると胎児に影響があるといわれています。

 

今回は、水痘について詳しくまとめてみたいと思います。

 

 

 

水痘(すいとう)とは

 

「水痘」とはいわゆる「みずぼうそう」のことです。水痘帯状疱疹ウイルスというウイルスによって引き起こされる感染症です。

 

水痘帯状疱疹ウイルスの自然宿主はヒトのみであると言われていますが、世界中に分布しているウイルスです。

 

発疹性の感染症ですが、発疹が出現する前から発熱を認め、発疹は紅斑(赤くなること)が広がり、水疱膿疱(粘性の高い液体が含まれる水疱)を経てかさぶたになり治癒するという流れが一般的です。

 

主に小児の病気であり、9歳以下での発症が90%以上であると言われています。

 

一度でも感染歴のある人には免疫ができますし、現在は子どものうちにワクチンの定期接種が行われています。

 

そのため、大人になってから感染することは極めて稀であると言われています。とはいえ、成人でも稀に水痘を発症することもあり、成人が発症した場合は重症化するリスクが高いとも言われます。

 

 

感染経路

空気感染、飛沫感染接触感染で感染します。家族内に一人でも感染者がいると全員に感染してもおかしくない感染症です。

特に感染力が強いといわれる時期は発疹出現の1~2日前から発疹出現当日です。

 

潜伏期間は約2週間

潜伏期間は約2週間程度(10~21日)ですが、免疫不全の患者さんなどでは多少長くなることもあります。

 

症状

発疹を主症状とする感染症です。

発熱からの発疹という流れが典型的で、水疱を認めることが特徴的です。

紅斑 → 水疱 → 膿疱(粘性の高い液体が含まれる水疱) → かさぶた → 治癒

上記の経過をたどることが典型的であるとされています。

 

妊婦が感染するとどうなるのか

結論からいうと、妊婦がみずぼうそうになると母子ともに危険です。

 

母体は大人になってからの感染のため、もともと重症化するリスクが高いのです。

 

さらに胎児に対しても、先天性水痘症候群と呼ばれる様々な障害を引き起こす可能性があると言われています。先天性水痘症候群の症状には、例えば皮膚瘢痕や、手足の低形成(短く生まれてくる)、眼症状白内障、小眼球症など)、神経障害などがあります。

 

特に妊娠中期にはそのリスクが高いといわれ、約1.4%程度で先天性水痘症候群を発症すると言われています。一方で、妊娠初期のリスクは中期に比べると低く、さらに妊娠後期ではほとんど発症することはないと報告されています。

 

しかし、分娩時に水痘に罹患している場合は、赤ちゃんが産道を通るときに感染してしまい「新生児水痘」を引き起こすことがあります。

 

新生児水痘の死亡率はかなり高く、分娩前に妊婦がみずぼうそうにかかってしまった際には、子宮収縮抑制剤などを用いて出産を遅らせることもあります。

 

臨月に夫や家族、そのほか身近な人がみずぼうそうや帯状疱疹と疑われる症状を発症した場合には、決して近づかないようにしてください。

 

みずぼうそうの予防

一般的にはワクチンが推奨されますが、妊娠中に水痘ワクチンは接種できません。もし可能であるならば、妊娠前に水痘ワクチンの接種を検討しましょう。

ワクチンを接種できなかったからといって、感染予防法がないわけではありません。

一般的な感染症と同じく、手洗いとうがい、マスクが感染予防の基本です。また、感染者との接触を控えることも重要です。特にお子さんが近くにいる場合は、感染している可能性が比較的高いということも覚えておきましょう。

 

もしも妊娠中にみずぼうそうにかかったら

水痘に対しては、予防的に接種するワクチン、水痘を発症した場合に症状の軽減に用いるアシクロビルが基本的に用いられる薬です。ただし、妊娠中にはワクチンの接種はできません。

妊婦の場合、発症の可能性の高い場合の発症予防と症状軽減、および先天性水痘症候群の予防に用いるグロブリンなどがあります。

 

 

最後に

妊娠中にかかると怖いと言われる水痘、いわゆる「みずぼうそう」についてまとめてみました。

現在では多くの人が子どもの時に水痘ワクチンの定期接種を受けており、水痘にかかるリスクは低くなってきています。そのため、多くの妊婦さんにとって、大きな問題ではないかもしれませんが、あなたが大丈夫でも周りの妊婦さんが必ず抗体を持っているとも限りません。

自分の子どもがみずぼうそうにかかっている時などには、自分自身も含めて家族みんなが周りの妊婦さんに接触しないように心がけることも大切です。

 

もちろん、妊婦さんお一人での感染予防には限界があります。一人で抱え込まず、周りの人と協力しながら感染対策を行うことが重要です。不安がある場合は、医師や薬剤師にも相談してみてくださいね!

子どもに目薬は2階から目薬よりも難しい⁉

子どもに薬を飲ませることはたいへんですよね。

中でも目薬は子どもが動いたり、目を閉じてしまったりして、なかなかうまくさすことができません。

 

 

薬剤師の仕事をしていると、小さなお子様をもつ親御さんから

どうやって子どもに目薬さしたらいいの?

子どもや嫌がってさせないんだけど・・

なんていう問い合わせを受けることがあります。

 

 

今回は、子どもの目薬の使い方のコツや注意点についてまとめてみましょう。

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引用:pixabay





 

 

目薬をさす前に・・・

1,必ず手洗いをして、清潔な状態で目薬を扱うようにしましょう

2,冷蔵庫から出したばかりの目薬だと、冷えすぎていて刺激になる場合があるので、少し常温に戻しておきましょう

 

3.子どもは大人の膝の上に仰向けに寝かせて、膝や股の間で子どもの頭を固定させましょう。

 

これで準備万端です。

 

目薬をさす前に、投与時の注意点を頭に入れておきましょう

 

1,できるだけ目薬の容器の先が、まつげやまぶたに触れないように気をつけましょう

2,泣いてしまった時は落ち着いてから再チャレンジしましょう

  涙でせっかくの薬液も流れてしまいます。

3,目薬の量は1滴で十分です。(本当は1滴の半分ぐらいの量で十分なので、少しぐらい流れてしまっても大丈夫です。)

4,目薬をさした後は、数分間そっと目を閉じて目頭を押さえておくのが効果的です。

 (さした後で、まばたきを繰り返したり、目をぐるぐる回したりすると、涙とともに涙道に流れてしまうことがあります)

5,2種類以上の点眼薬がある場合は、5分間の間隔をあけて使用してください。

 

 

子どもに目薬をさす方法 

さて、ここからが本題です。

子どもに目薬! 気合いを入れて、優しくさしてあげましょう。

 

方法①

目薬の先端を視野に入れない!

 

目薬は黒目の部分にさす必要はありません。白目の部分に1滴落とし、目を閉じておくことで全体に行き渡ります。

具体的な方法は実はいろいろあります。

・「あっかんべー」をさせてみる(やや視線は上向きの状態で下まぶたを引き下げることで、目の下半分に白目の部分が出てきます。そこに1滴落としてあげましょう。)

目をつぶらせた状態で下まぶたを引っ張る

(あっかんべーと同じく、下半分の白目の部分に1滴落としてあげましょう。)

・子どもが熟睡している時にさす!

(実はこの方法が一番てっとりばやいかもしれません。睡眠が浅いときには起きてしまうことがありますから、熟睡している時を狙ってみましょう。)

 

 

方法②

子どもを膝の上に寝かした状態で目をつぶら、目頭付近に2,3滴目薬を落としておく

 

子どもが目薬を見ただけで嫌がってしまうこともありますよね。そんな時は無理せず、目を閉じた状態のまま薬液を落としておきましょう。この時、目尻側ではなく、目頭(鼻側に近い部分)側に落としておくとよいでしょう。すると、子どもがパチパチとまばたきをする、あるいは大人がぐいっと指で目を開けてあげれば、勝手に目の中に入っていきます。それで十分です。

 

 

 

 さいごに

今回は、子どもに目薬をさす方法についてまとめてみました。目薬をさす時には、優しく声をかけながら素早く! これを心がけてみましょう。

 

ただし、子どもによって、工夫は千差万別です。困った時は一人で悩まず、薬剤師に相談してみてくださいね!

 

 

 

目薬の有効期限についてはコチラの記事を参考にしてください。↓↓↓

 

sakimitiharu.hatenablog.com

 

 

もしも子どもが薬を誤飲してしまったら⁉正しい対処法を紹介

子どもが薬を誤飲してしまう事故は毎年発生しており、後を絶ちません。

 

厚生労働省から公表される「家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」でも、小児の誤飲事故の原因は常にタバコ医薬品が上位を占めています。

 

では実際に子どもが薬を誤飲してしまった時、どのような対応をとればよいのでしょうか。

 

 

 

子どもが薬を誤飲! まずは冷静に!

 

まずは、冷静になりましょう!

そして、医師や薬剤師などの専門家の指示を仰ぎましょう!

 

 

もし、子どもが薬を誤飲してしまった場合は、まずは冷静になりましょう。親がパニックを起こしてしまうと、子どもにも伝染します。

 

まずは落ち着いて、対応することが重要です。

 

最初に、お子さんの口の中を確認します。口の中にまだ薬が残っている場合は、取り出してください。

 

このとき、大きな声で呼びかけてしまうと、子どもがびっくりして飲み込んでしまう場合があります。そっと声をかけて口の中を確認しましょう。

 

そして、医師や薬剤師に連絡し、指示を仰ぎましょう。

 

救急病院でもよいですし、かかりつけの小児科やかかりつけ薬局がある場合はまずはそちらに連絡しても構いません。

 

誤飲したお薬の種類や量によっては、命に関わる場合もあります。自己判断で対応したり、またネットや他のお母さんの情報を鵜呑みにすることで、適切な対応が遅れ、症状が悪化してしまう可能性もあります。

 

必ずすぐに専門家に連絡しましょう。

 

 

喉にまだ薬がひっかかって詰まっている場合、窒息の恐れもあるので吐き出させるよう指示される場合があります。

しかし、意識がない場合などは嘔吐物で逆に窒息してしまう場合もあります。また、薬の包装紙やPTPシート(錠剤タイプの薬が疱瘡されているプラスチック製のシート)ごと飲み込んでしまっている場合などはシートなどの角で食道が傷つくことがあり、必ずしも吐き出すことが良いとは限りません。

 

自己判断で無理に吐かせたり、逆に水などで流し込もうとしないで、まずは専門家の指示を聞きましょう。

 

 

相談窓口

・子ども医療電話相談

 連絡先 #8000

・救急安心センター

 連絡先 #7119

 

地域によって対応時間や実施状況は変わってきますので、事前に自分の住む地域の対応状況を確認しておきましょう。

局番なしで「#8000」や「#7119」をダイヤルすると、各都道府県の相談窓口に自動で転送されます。

 

相談時にあればよい情報 

相談する場合には以下の情報があるとよいです。というより聞かれます。

  •  誤飲した可能性があるお薬の名前
  •  いつ誤飲したか
  •  誤飲した量はどれくらいか
  •  現在のお子さんの状態

大切なのは「何を」「いつ」「どれくらい」飲んでしまったのかということです。

 

 

誤飲した可能性があるお薬の名前

まずは、薬のシート、家族の持っているお薬手帳医薬品情報書などから、何のお薬を誤飲した可能性があるのか確認しましょう。

 

また、薬だけでなく、包装紙やシートを同時に服用した可能性がないかも確認しておきましょう。

 

いつ誤飲したか

薬をいつ頃、誤飲した可能性があるのか確認しましょう。

 

多くの薬は、服用後に胃で崩壊し、胃や腸から吸収され、体内を巡って尿や便などとともに排泄されます。

ただし、薬によって、服用後から吸収までの時間、効果や副作用が出るまでの時間、排泄されるまでの時間には大きな差があります。

 

誤飲した時間がわかれば、今出ている症状が薬によるものなのか、今後どのような症状が出る可能性があるのか、そういった判断の材料になります。

 

誤飲した量はどれくらいか

誤飲してしまった薬の量がどれぐらいであったかという情報は非常に重要です。少ない量であれば健康被害がほとんどないような薬であったとしても、一度に多くの量を服用してしまうと、それだけ健康被害のリスクは高くなります。

 

どれくらいの量を飲んだ可能性があるのかは、できるだけしっかり確認し、正確に伝えるようにしましょう。

 

誤飲したお子さんの年齢や体重

薬を誤飲したお子さんの年齢等によって対応が変わる場合があります。現在の年齢(月齢)や体重を日頃から把握しておきましょう。

 

現在のお子さんの状態

誤飲してしまったお子さんの状態はよく観察しましょう。元気があるか意識ははっきりしているか、顔色はどうか、悪心・嘔吐はないか、痛みを訴えていないか、いつもと違う様子はないか、などです。

 

一刻も早く救急搬送が必要な状態なのか、救急車を呼ぶほどではないのか、あるいは自宅での経過観察でよいのか、といった判断に必要です。

 

ただし、自宅での経過観察を指示された場合でも、お子さんの様子に変化がないかの確認はしばらく必要です。どれくらいの期間、経過観察すればよいのか、指示を仰いでおきましょう。

 

 

いざ、病院へ行くとなった時にもっていくもの

・誤飲した薬の現物(空シートや空容器も含む)

 何を飲んだか特定できない場合は、手持ちの薬を全て持って行きましょう。

お薬手帳や薬情(医薬品情報書)など

 

 

 

誤飲を防ぐために 

小さなお子さんのいるご家庭では、薬の誤飲が起こらないように未然に防ぐことがなにより重要です。薬の保管方法については以下の記事を参考にしてください。

 

sakimitiharu.hatenablog.com

 

 

 

 

もし、子どもが薬を誤飲してしまった場合には、すぐに専門家に相談し、正しい処置を行うようにしましょう。

 

まずは冷静に!ということを忘れず、落ち着いて対応しましょう。

小さなお子さんのいるご家庭必見! 正しい薬の保管方法

子どもが誤飲しやすいものとして有名なものとして、タバコ医薬品があげられます。

厚生労働省から公表される「家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」でも、小児の誤飲事故の原因は常にタバコや医薬品が上位を占めています。

 

 

医薬品の誤飲は、その保管方法に問題があったと言わざるを得ないものも実は多数報告されています。

 

また、子どもは大人の行動をよく見ています。こんなところは届かないだろうと思い置いた薬でも椅子などを使って子どもが手にし、そのまま誤飲してしまうという事例もあります。

 

子どもが誤って服用した結果、入院を余儀なくされる事例も数多く存在します。子どもの誤飲を防ぐために、薬の保管場所には注意が必要です。

 

 

 

【子どもがいる家庭における薬についての注意点】

・子どもの手の届く場所に薬を置かない

冷蔵庫の中なら大丈夫だろう、棚の上なら届かないだろう、引き出しの中なら開けられないだろう、そう考えることもあるでしょう。

 

しかし、事故事例の中には、そういった場所においていた薬の誤飲も少なくありません。

 

薬を服用する前や直後も放置せずにすぐにしまうようにしましょう。薬箱は開けたすぐに閉める習慣をつけ、またいつでもしっかりと閉めることが重要です。

 

また、薬の保管場所の近くに踏み台になるようなものは置かないようにすることも有効です。

 

・子どもの前で薬を服用するところを見せない

大人が飲んでいるものは真似をして飲みたくなるのが子ども心です。

大人が服用後に薬を置いた場所まで子どもは見ているものです。

 

・薬は幼児の開けられない容器に入れて保管する

たとえ、子どもが薬を例え見つけたとしても、容器が開けられなければ口に入れることはできません。

 

チャイルドレジスタンス容器に入れた状態で交付される、あるいは販売されている薬もあります。しかし、多くの場合は交付時にはそのような工夫はされていません。

 

家で保管する際には、子どもが容易には開けることができない容器に入れて保管することも誤飲予防には有効です。

専用のチャイルドレジスタンス容器でなくとも、カチっと閉まる密閉容器に入れておくだけでも予防効果は高いです。

 

簡単に開けられるポーチや巾着袋などには入れないようにしましょう。

 

・飲み薬だけでなく湿布剤、坐薬、液剤も要注意

子どもが誤飲する薬はなにも錠剤などの飲み薬に限ったことではありません。

 

坐薬や外用の液剤も簡単に誤飲してしまいます。まさかとは思うかもしれませんが、湿布剤などの貼付剤ですら誤飲する可能性があります。

 

・使用済の塗り薬やシロップ剤の空容器をおもちゃとして使わない

薬の容器というのは普段目にすることが少なく、また、子どもにとっては良い遊び道具になることがあります。

しかし、薬の空容器を一度おもちゃだと認識してしまった場合、実際にはお薬が入っている容器ですらおもちゃだと誤認してしまいます。

 

いつものようにただ遊んでいただけなのに、薬を舐めてしまった、飲み込んでしまったということにならないように、普段から薬の容器は遊び道具にはしないようにしましょう。

 

・薬は甘いものであってもジュースやお菓子ではないことを理解させる

薬は甘い味付けがされているものもあります。また、シロップ剤などはピンク色などジュースのような色がついているものもあります。そのため、子どもがジュースやお菓子と認識してしまう可能性があります。

 

「これは大切なお薬なの。」「お薬を勝手に使うと危険だよ。」このように、薬はお菓子ではないということを日頃から伝えるのもいいでしょう。

 

また、お菓子の箱に薬を保管することは避けましょう。 

 

 

食べられるものと食べられないもの、この判断がつかない小児の場合、大人ではまさかと思うものでも誤飲してしまいます。小さなお子さんがいるご家庭では、特に薬の管理には慎重になりましょう。

 

子どもの薬の誤飲を防ぐには、保管場所の工夫が第一です。

 

この記事を読んだ今がまさにチャンスです。

 

自宅の薬の保管についてしっかりと見直してみましょう。

 

 

sakimitiharu.hatenablog.com

 

 

 

服薬ゼリーと普通のゼリーの大きな違い

子どもに薬を飲ませようとするとき、一番困るのは、子どもがなかなか飲んでくれないということです。

 

小児用はシロップ薬も粉薬も甘味料が含まれており、大人用に比べると飲みやすいものが多いのですが、確かに子どもの粉薬の中にも苦みがあるものがあります。

 

子どもの味覚は敏感なのです。少しの苦みでも、一度味わってしまうとなかなか口にしてくれません。

 

特に小児科でよく処方されるマクロライド系の抗生物質などは苦みが強いことで有名です。

 

 

そこで大きな味方となるのが、服薬ゼリーです。

薬を服用するために開発されたゼリーです。

 

このゼリーに薬を含んで服用すると、薬が格段に飲みやすくなります。

 

 

 

大人でも症状があるときには薬を服用できますが、症状がなくなると途端に薬を飲まなくなる人がいますよね? 

子どもは薬を飲む意義を理解できていない場合も多く、なぜこんなにも我慢してまでにがーい薬を飲まなくてならないのかと服薬を拒否してしまいます。

 

その気持ちはわからなくもありませんよね。

 

子どもの服薬が、子どもにとっても介助する大人にとっても楽なものになるように、ちょっとした工夫でできるならいいですよね。

 

 

 

 

市販の服薬ゼリーは普通のいわゆるお菓子のゼリーとは異なります。

一番の大きな違いは様々な医薬品との配合変化の試験を実施していることです。

 

例えば、子ども用の服薬ゼリーで有名な「おくすり飲めたね」は製薬会社の一つである東和薬品と共同で子どもやお年寄りによく処方される薬を中心に、多くの薬との配合変化について調査されています。

 

 

 

苦い薬をアイスヨーグルトに混ぜて服用すると、苦みが薄くなることもありますが、実は乳製品は薬との相互作用が知られているものが数多くあります。

乳製品以外にも、薬に作用して薬の効果が十分に発揮されないこともあります。

 

こういった理由から、他の食べ物やお菓子のゼリーで代用せず、服薬ゼリーを使う方が良いと言えるでしょう。

 

 

ただし、驚きなのは、服薬ゼリーにも数種類の味があり、例えば「おくすり飲めたね」のぶどう味では苦みがカバーされないが、チョコ味なら大丈夫というお薬もあります。

個人的には苦みの強い薬はチョコ味がおすすめです。

 

子どもがどの味なら飲んでくれるか、一つの味で断念せず、いろんな味で試してみるのもありでしょう。

 

 

 

 

大人用の服薬ゼリーも市販されていますので、大人の方も服用が難しい場合や苦みが強い薬を飲まなければないない場合など、服薬ゼリーを試してみるのもありです。

 

ちなみに私自身も粉薬を服用する場合には、かなりの頻度で服薬ゼリーを使用しています。子どものためにと買っておいた服薬ゼリーが家で余っていたりするので。

子ども用の服薬ゼリーを大人が使用しても問題ありません。

 

 

服薬ゼリーを使って、大人も子どもも、飲む人も飲ませる人も、みんなが笑顔になれるといいですね!

 

インスリンはどこで保管したらいいの?

薬にはそれぞれに適した保管方法があります。

今回は、糖尿病の治療に用いられるインスリン製剤の保管方法について紹介します。

はじめに

インスリンにとって次の3つは大敵です。
・直射日光
・凍結
・高温

このことを、まずはじめに覚えておいてください。


開封インスリンは原則、冷蔵庫で保管

インスリンは熱に弱い薬です。
そのため、冷蔵庫(2℃~8℃)での保管が原則です。その際、凍結には注意してください。

吹き出し口の近くなど冷風が直接あたる場所で保管したり、冷蔵庫内を「強冷」にした場合など、凍結してしまう可能性があります。

また、チルド室も概ね0℃~2℃に保たれているため、インスリンの保管場所としては少し低温です。

冷蔵庫のドアポケットなどでの保管が適切でしょう。野菜室も3℃~8℃程度に保たれているものが多く、インスリンの保管場所に適しています。

一度でも凍ってしまったインスリンは効果の持続する時間が変わったりすることがあり、効果を担保できませんので、使用してはいけません。

また、凍結により注射器自体が壊れてしまうこともあります。




飛行機に持ち込む時は?


旅行や出張などで飛行機に乗る際には、インスリンを貨物室内に預けてしまうと凍結する可能性があります。
必ず手荷物として機内に持ち込みましょう

保安検査場でインスリン注射器を持ち込むことを申告しましょう。薬だとすぐにわかるように、注射薬のラベルやパッケージをはがしたりせずに、チャック付ビニール袋に入れておくとよいでしょう。
処方せんや診断書、お薬手帳などを一緒に持ち歩くことで、注射が治療に必要なものである証明になり、航空会社の対応も早くなることがあります。





開封済みのインスリンは原則、室温で保管

一方、開封済(使用開始後)インスリン製剤は室温(30℃以下)で保管することになっています。
日の光が当たらないよう、付属のキャップをつけて保管しましょう。



開封済のインスリン製剤は冷蔵庫からの出し入れを繰り返すと結露するリスクがあり、室温保管することになっています。

ただし、最近では製品の安定性試験の結果より、使用開始後も冷蔵庫で保管することができる製品も出てきています。


ちなみに開封後のインスリンの使用期限は特段定められてはいませんが、開始後1ヶ月を目安に新しいものへ交換しましょう。

外出時は30℃を超えないための工夫が必要!

外出の際には、インスリンが30℃を超えないように工夫して持ち出す必要があります。

工夫例

1,冷蔵後保冷剤をタオルなどで包みインスリンとともに保冷バッグに入れる

(冷凍庫で凍らせた保冷剤ではインスリンを凍結させるリスクがあります)

2、冷たいペットボトルなどで保冷剤を代用することもできます。

3、濡れたタオルでポリ袋に入れたインスリン製剤を包んで、気化熱を利用して保冷する。

ただし、このように工夫したからといって30℃以下に必ず保てるという保証はありません。

特に夏場の気温はインスリンにとっては注意すべき温度です。

インスリンはタンパク室の一種ですから、熱などの刺激により変性してしまいます。
生卵の白身を加熱した時を思い浮かべてみれば想像できるでしょう。
変性したタンパク質は元には戻りません。そのため、一度でも性質が変わってしまったインスリンは使用することができません。

直射日光にあてたり、車内に放置するなどはしないようにしましょう。

使用後の注射針や血糖測定用の針の管理

使用済みのインスリンのキット本体は、普通ゴミで捨てることができます。(ただし、自治体により多少異なります。)

しかし、投与のたびに毎回つけかえている針については普通ゴミに捨てることはできません。
空き瓶などに入れ、病院や薬局に持って行き、廃棄を依頼してください。

血糖測定用の針も同様です。

ただし、血糖測定センサーや消毒綿、包装紙などは一般ゴミで廃棄してください。



まとめ

インスリン製剤も複数の製薬会社から様々なものが出てきています。それぞれに少しずつ保管方法も異なりますが、原則は以下のとおりです。



インスリンは熱に弱い!

開封前は冷蔵庫のドアポケットや野菜室で保管(2℃~8℃)

開封後は室温保管(~30℃)

なぜ院外処方せんが主流なのか? 院外処方せんと院内処方せんの違いを紹介

病院などの医療機関から発行される処方せんには「院外処方せん」と「院内処方せん」の2種類が存在します。

「院内処方せん」は受診した医療機関でのみ通用する処方せんです。
多くの場合、患者さん自身がこの「院内処方せん」を受け取ることはありません。

医師の処方がそのまま薬剤師に届き、その処方せんをもとに薬剤師が調剤して患者さんに薬が交付されるというのが一般的な流れです。診療所等で薬剤師が在籍していない場合は、医師が自ら調剤する場合もあります。

しかし、現在は多くの大病院などではこの「院内処方せん」は発行されていません。代わりに「院外処方せん」が患者さんに交付され、患者さんはその「院外処方せん」を持って、病院の外の調剤薬局に提出するという流れが一般的です。

どうしてこの「院外処方せん」が主流になりつつあるのでしょう。


院外処方せんが主流になりつつある理由

医薬分業という言葉をご存知でしょうか。その名の通り、「」と「」を分けて業務を行うということです。
処方は医師が、調剤を薬剤師が担うことで、医薬品の使用を二重にチェックしようという取り組みです。


昔、ヨーロッパでフリードリヒ二世が毒殺を恐れ、医師が処方した薬を別の者にチェックさせていたというのが起源ともいわれています。


かつて日本では医師が診察し、自らの病院や診療所内で調剤し薬剤を交付するというのは一般的でした。今でもこのスタイルをとっている医療機関も存在します。
もちろん、地域特性などからなかなか医薬分業がすすまないところもあります。
しかし、この医薬が分かれていないスタイルは先進国では日本以外にはほとんどありません。

医薬分業が理想通りにすすめば、医師と薬剤師のダブルチェックによって医療には欠かせない薬の安全性を担保することができます。

日本でも今ではこの医薬分業を進めるための政策がとられ、その流れとして「院外処方せん」が主流となってきているのです。




では次に、「院外処方せん」のメリットとデメリットをまとめてみましょう。

院外処方せんのメリット

安心安全な医療の提供

  処方の内容を医師と薬剤師が各々の視点から二重にチェックをすることで医薬品の適正使用に繋がります。

  また、薬局では他の医療機関から処方されている薬との相互作用等のチェックも行いますので、重複投与を防ぐことができます。



院外処方せんのデメリット

・本人負担費が高くなる場合がある

・病院と調剤薬局のどちらでも待ち時間が発生することがある





院外処方せんを受け取ったら・・・

院外処方せんの注意点

・有効期限がある(基本的には交付日を含めて4日間)

   実は処方せんには有効期限が存在します。基本的に交付日を含めて4日間が有効期限です。
病院を受診して、処方せんをもらった時には有効期限内に調剤薬局に提出しましょう。

・どこの調剤薬局に行けばいいのか

保険薬局」「保険調剤」「保険調剤薬局」「処方せん受付」などの表記がされている薬局であれば、どこの薬局でも構いません

家に近いから、職場に近いから、気軽に行けるから、話しやすい薬剤師がいるから、薬局の雰囲気が好きだから、薬を配達してくれるから、営業時間が長いから、どんな理由でも構いませんので好きな薬局を決めましょう。

好きな薬局が決まれば、どこの医療機関でもらった処方せんであっても原則その薬局で調剤してもらうようにしましょう。

行く薬局が決まっていれば、医療機関で処方せんをもらった時に、予めその薬局にFAXで処方せんを送っておくことができる場合があります。
そうすることで、自分がその薬局に向かっている間に調剤が始まり、薬局での待ち時間を短縮できるメリットがあります。





薬をもらう患者さんにとっては、二度手間に思える「院外処方せん」ですが、医薬品を安全に使用するためには重要であることをぜひ知ってもらえればと思います。