スタチン系薬剤の特徴

スタチン系薬剤の作用機序
スタチン系薬剤(HMG-CoA還元酵素阻害剤)は肝臓におけるコレステロール合成を阻害し、血中のLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)を低下させ、動脈硬化を予防するお薬です。

肝臓でコレステロール合成を減らす
  ↓
肝臓が血中のコレステロールを取り込む
  ↓
血中のコレステロールが低下する


スタチンはLDL-コレステロールが高い脂質異常症に対しては第一選択です。LDL-コレステロールは血中でプラークの原因となる物質で、スタチン系は脳梗塞心筋梗塞の予防としての効果も認められています。
家族性(遺伝性)高コレステロール血症や、急性冠症候群、糖尿病を合併する場合はよりリスクが高いと位置づけられ、スタチン系を積極的に使用します。
ただし、妊婦には安全性が認められておらず、服用禁忌です。
また、コレステロールを下げすぎると癌が増加するという話や脳出血が増えるという話もありますが、いずれも現在のところはエビデンスに乏しい状況です。コレステロール値を下げすぎた結果として癌が増えたのではなく、癌などの消耗性疾患によってコレステロールが低下すると今のところは考えられています。また、通常の治療程度では脳出血の心配はないとも考えられています。このあたりは、さらなる臨床データの蓄積が必要です。

スタチン系薬剤の一般的な副作用
■横紋筋融解症(特に腎機能低下時)
■肝機能障害

 

スタチン系の各薬剤の特徴

■プラバスタチン

  スタンダードスタチン

  水溶性

  腎排泄/胆汁排泄

  相互作用が少ない

  分2処方が可能


■フルバスタチン

  スタンダードスタチン

  脂溶性

  CYP2C9

  用法は夕食後のみ


■シンバスタチン

  スタンダードスタチン

  脂溶性

  CYP3A4

  グレープフルーツジュース注意

  イトラコナゾールとの併用注意


■アトルバスタチン

  ストロングスタチン

  脂溶性

  CYP3A4

  グレープフルーツジュース注意


■ロスバスタチン

  ストロングスタチン

  水溶性

  胆汁排泄

  CYP2C9(わずか) CYP2C19(わずか)


■ピタバスタチン

  ストロングスタチン

  脂溶性

  胆汁排泄

  CYP2C9(わずか)


ストロングスタチンとスタンダードスタチンの違い
 LDL-コレステロール低下力(効果の強さ)の差
 もちろん個人差はありますが、一般的にスタンダードスタチンの低下力が約15%、ストロングスタチンの低下力は約30%と言われています。