小さなお子さんのいるご家庭必見! 正しい薬の保管方法
子どもが誤飲しやすいものとして有名なものとして、タバコや医薬品があげられます。
厚生労働省から公表される「家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」でも、小児の誤飲事故の原因は常にタバコや医薬品が上位を占めています。
医薬品の誤飲は、その保管方法に問題があったと言わざるを得ないものも実は多数報告されています。
また、子どもは大人の行動をよく見ています。こんなところは届かないだろうと思い置いた薬でも椅子などを使って子どもが手にし、そのまま誤飲してしまうという事例もあります。
子どもが誤って服用した結果、入院を余儀なくされる事例も数多く存在します。子どもの誤飲を防ぐために、薬の保管場所には注意が必要です。
【子どもがいる家庭における薬についての注意点】
・子どもの手の届く場所に薬を置かない
冷蔵庫の中なら大丈夫だろう、棚の上なら届かないだろう、引き出しの中なら開けられないだろう、そう考えることもあるでしょう。
しかし、事故事例の中には、そういった場所においていた薬の誤飲も少なくありません。
薬を服用する前や直後も放置せずにすぐにしまうようにしましょう。薬箱は開けたすぐに閉める習慣をつけ、またいつでもしっかりと閉めることが重要です。
また、薬の保管場所の近くに踏み台になるようなものは置かないようにすることも有効です。
・子どもの前で薬を服用するところを見せない
大人が飲んでいるものは真似をして飲みたくなるのが子ども心です。
大人が服用後に薬を置いた場所まで子どもは見ているものです。
・薬は幼児の開けられない容器に入れて保管する
たとえ、子どもが薬を例え見つけたとしても、容器が開けられなければ口に入れることはできません。
チャイルドレジスタンス容器に入れた状態で交付される、あるいは販売されている薬もあります。しかし、多くの場合は交付時にはそのような工夫はされていません。
家で保管する際には、子どもが容易には開けることができない容器に入れて保管することも誤飲予防には有効です。
専用のチャイルドレジスタンス容器でなくとも、カチっと閉まる密閉容器に入れておくだけでも予防効果は高いです。
簡単に開けられるポーチや巾着袋などには入れないようにしましょう。
・飲み薬だけでなく湿布剤、坐薬、液剤も要注意
子どもが誤飲する薬はなにも錠剤などの飲み薬に限ったことではありません。
坐薬や外用の液剤も簡単に誤飲してしまいます。まさかとは思うかもしれませんが、湿布剤などの貼付剤ですら誤飲する可能性があります。
・使用済の塗り薬やシロップ剤の空容器をおもちゃとして使わない
薬の容器というのは普段目にすることが少なく、また、子どもにとっては良い遊び道具になることがあります。
しかし、薬の空容器を一度おもちゃだと認識してしまった場合、実際にはお薬が入っている容器ですらおもちゃだと誤認してしまいます。
いつものようにただ遊んでいただけなのに、薬を舐めてしまった、飲み込んでしまったということにならないように、普段から薬の容器は遊び道具にはしないようにしましょう。
・薬は甘いものであってもジュースやお菓子ではないことを理解させる
薬は甘い味付けがされているものもあります。また、シロップ剤などはピンク色などジュースのような色がついているものもあります。そのため、子どもがジュースやお菓子と認識してしまう可能性があります。
「これは大切なお薬なの。」「お薬を勝手に使うと危険だよ。」このように、薬はお菓子ではないということを日頃から伝えるのもいいでしょう。
また、お菓子の箱に薬を保管することは避けましょう。
食べられるものと食べられないもの、この判断がつかない小児の場合、大人ではまさかと思うものでも誤飲してしまいます。小さなお子さんがいるご家庭では、特に薬の管理には慎重になりましょう。
子どもの薬の誤飲を防ぐには、保管場所の工夫が第一です。
この記事を読んだ今がまさにチャンスです。
自宅の薬の保管についてしっかりと見直してみましょう。