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レナリドミド(レブラミド®)  ~現役薬剤師のひとりごと~

 レナリドミドはサリドマイドの同類薬であり、催奇形性があると言われる薬の一つです。
多発性骨髄腫の治療成績の向上に寄与するとされる薬ですが、サリドマイドと同様に厳重な管理のもと使用される必要があります。

現に医療者側だけでなく、服用する患者や家族にもレブラミドの管理の徹底が求められています。催奇形性の強い薬、つまり胎児に重大な障害を及ぼす可能性が高い薬であるレナリドミドを服用している間は、男性も女性も妊娠を避ける必要があります。

レナリドミドとは


        参考:レブラミド®カプセルの添付文書

効能・効果

・多発性骨髄腫
・5番染色体長腕部欠損を伴う骨髄異形成症候群
・再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫
・再発又は難治性の濾胞性リンパ腫及び辺縁帯リンパ腫

用法用量(多発性骨髄腫の場合)

 1日1回25mg 21日間連日経口投与、7日間休薬

服薬時の注意点

・通常1日1回服用する
・1日のうち決まった時間に服用する
・水またはぬるま湯で服用する
・カプセルをかみ砕いたり、開けたりしない
・カプセルにはできるだけ直接触れないようにする
・カプセルを手で触った場合は、石けんを用いて流水で手指をよく洗う
・服薬状況を記録する

その他の注意点

・絶対に他の人に渡さない
・他の人が誤って服用しないように保管する
・子どもの手の届かないところに保管する
・紛失しないように管理する
・飲み忘れなどで残薬が生じた場合は、次回の診察時に処方医に伝える
・服用しなくなった薬がある場合は、医療機関へ持参する
・治療中ならびに治療終了4週間後までは献血をしない



レナリドミドの作用機序

レナリドミドの主な作用は殺腫瘍作用と免疫調節作用です。

殺腫瘍作用とは、字のとおり、腫瘍を殺す作用です。レナリドミドを服用すると「がん抑制遺伝子」と呼ばれるがんの増殖を抑制する遺伝子が多く作られると言われています。また、がん細胞の細胞増殖の回転周期を抑制する働きもあります。この結果、骨髄腫細胞の増殖を抑制し、がん細胞を死へと導きます。

免疫調節作用とは、自己の免疫を活性化し、がん細胞への攻撃を増加させることを言います。普段、人間の体内ではがん細胞が絶えず発生しています。しかし、体内でがん細胞が発生したとき、免疫細胞ががん細胞を攻撃することで、我々はがんを発症することなく過ごすことができています。レナリドミドには骨髄腫細胞を攻撃する免疫系の細胞のはたらきを助ける作用があります。

その他、レナリドミドは骨髄腫細胞に栄養を与える新しい血管をつくらせないようにするなど、さまざまな作用により骨髄腫細胞を減少させ、骨髄腫の進行を抑えます。



sakimitiharu.hatenablog.com
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