水なしで薬を飲んでいい!?
薬は水や白湯で服用することが基本です。
水なしで薬を飲んではいけないと言われたことがある人も多いでしょう。
しかし、最近では水なしで飲める薬が登場しています。
薬の名前が「○○OD錠」というように名前にODとついたものがあります。これが、剤型の工夫により水なしでも飲むことができる薬の代表例です。
★ODとは★
ODは「Orally Disintegration」の略です。OD錠は「口腔内崩壊錠」と和訳されます。
簡単にいうと、口の中で溶ける薬という意味です。
OD錠は、唾液程度の少量の水で溶けるように工夫されており、水なしで服用しても口の中で溶けてそのまま飲み込むことができます。
もちろん、通常の薬と同じように水で服用しても問題ありません。
★普通の薬とOD錠の違い★
OD錠は製剤工夫のため、通常の薬に比べて直径が大きい場合が多いです。
効果は同じです。
効果発現までの時間も同じです。
OD錠は口の中で溶けるため、通常の薬に比べると甘い味付けにされていることが多いです。
★OD錠のメリット★
・水なしで飲める
特に頓用の薬(例えば、痛み止めや吐き気止めなど)を服用したい時にわざわざ水を用意しなくても服用でき、薬を飲む場所を選びません。
・水分制限をしている人にも使いやすい
・飲み込むことが難しい人でも服用しやすい
・簡易懸濁が簡単
経管チューブから薬を投与されている患者さんに対しての投薬作業が簡単
★OD錠のデメリット★
・湿気に弱い場合がある(一包化が難しい場合がある)
・味が苦手な場合がある
・全ての薬にOD錠があるわけではない
・錠剤自体が大きくなる場合がある
★OD錠服用時の注意点★
・OD錠は水なしで服用できますが、他の薬と一緒に飲む場合はきちんと水や白湯で服用するようにしましょう。
・寝たままで服用してはいけません。
・口の中で溶ける薬ですが、口で吸収されるわけではありません。薬の溶けた唾液は吐き出さないようにしましょう。
・全ての種類の薬にOD錠があるわけではありません。
・口の中で溶けるからといって、効果発現が早くなるわけではありません。
・最後にもう一度! OD錠以外のものを服用する場合は必ず水や白湯で服用するようにしましょう。