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市販薬ロキソニンSと処方薬ロキソニンの違い

頭痛や生理痛などに対して、薬局やドラッグストアで痛み止めを購入する人は多いでしょう。有名な市販薬の一つに【ロキソニン®S】という商品がありますが、実は病院で処方してもらう【ロキソニン®】という薬もあります。この処方薬のロキソニン®を使用したことがある人も多いのではないでしょうか。

 では、市販薬のロキソニン®Sと処方薬のロキソニン®では何が違うのでしょう。

 

成分

 有効成分はどちらも「ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mg(無水物として60mg)」で成分も量も同じ

 

効能・効果

市販薬【ロキソニン®S

 ① 頭痛、月経痛(生理痛)、歯痛、抜歯後の疼痛、咽頭痛、腰痛、関節痛、神経痛、筋肉痛、肩こり症、耳痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷後の鎮痛

 ② 悪寒・発熱時の解熱

 

処方薬【ロキソニン®

 ① 関節リウマチ、変形性関節症などの消炎・鎮痛

 ② 手術後、外傷後、抜歯後の鎮痛・消炎

 ③ 急性上気道炎の解熱・鎮痛

 

なんとなく、同じような感じがありますが、少し違います。

簡単に分類すると、市販薬ロキソニン®Sは病院に通院する必要のない急性的な痛みに対しての痛み止め、もしくは病院にいくほどではない悪寒や発熱に対する解熱を目的に使用されます。生理痛などはその代表ではないでしょうか。

 

 

用法・用量

 

市販薬【ロキソニン®S

頓用(症状が出たときにだけ服用):11錠、通常12回まで(服用間隔は4時間以上あける)

 

処方薬【ロキソニン®

処方医の指示通り

 多い処方は・・・

 効能効果①および②に対して使用する場合

 13回 11

 効能効果③に対して使用する場合

 頓用 11錠 通常12回まで

 

 

価格

市販薬【ロキソニン®S

 もちろんオンライン上で購入するのか、実店舗で購入するのか、どの店で購入するのかで変わってきますが、700円(/12錠)程度で購入できることが多いようです。

また、この薬もセルフメディケーション税制の対象ですので、年間の購入代金(他の市販薬を含む)が12000円を超えた場合には控除を受けることができます。

処方薬【ロキソニン®

 2020年の薬価では13.4/錠です。例えば12錠処方されるとすれば160.8円となります。実際には例えば3割負担の人であれば、これの3割を支払うことになりますので、48円程度の薬代ということになります(後発品(ジェネリック医薬品)に変更すればもっと安くなります)。しかし、これに病院の初診料や診察代、薬局での調剤料がかかりますので、3割負担の方で+1300円程度は少なくともかかると思われます。

 

 

 

以上より、病院に長く通院する必要があり、服用量が多くなる可能性のある方は処方薬が必要であると思われますが、ちょっとした痛みなどに使う場合は市販薬の方が安いといえるでしょう。また、市販薬の方が待ち時間なく購入できるでしょう。

 

 

いかがでしたか。成分は同じですが、少し違いがあるようですね。