ヒブワクチンがありません
「ヒブワクチンがありません。」
今、日本で唯一発売されているヒブワクチンの供給が止まっている。
定期接種で投与を推奨されているワクチンであり、幼い子どもを持つ家庭にとっては他人事ではないだろう。
販売会社であるサノフィ株式会社のホームページには2020年1月27日付の案内文が掲載されている。商品の注射針の表面に錆が認められ、その原因を調査中とのことである。
ヒブワクチンについてまとめておこう。
ワクチンの種類
不活化ワクチン
予防できる感染症
ヒブ(ヘモフィルインフルエンザ菌)感染症
ヒブ感染症はそのほとんどが5歳未満で発生
ヒブが引き起こす感染症としては肺炎や髄膜炎、化膿性関節炎などがある。特に髄膜炎の場合は難聴といった後遺症がのこる恐れがある。
投与スケジュール
投与開始時期によって異なるが最も推奨される投与スケジュールについて示すことにする。
開始時期:生後2か月~7か月
接種回数:初回免疫 3回 (4~8週間隔)
追加免疫 1回 (初回免疫後おおよそ1年あけて)
今回のヒブワクチンの供給停止を受けて厚生労働省も通達を出している。通達によると免疫状態を加味したうえで、1回目と2回目の接種を優先せよとのことである。つまり、3回目と追加免疫の接種を予定していた方は供給再開を待つしかない。しかし、実際には1回目と2回目の方の分も不足している医療機関がある。一刻も早い、供給再開を望む。